損切りの本を読んで【勉強になった】

スポンサーリンク
資産運用

株をやってても上手く勝てないな
負けてても損切りできないな
どうやったら勝つことできるんだ

株式投資経験は1年ほど。

グングン上がっている株を高値掴みし、損切りができずに大負け。
それから損切りを身につけたいと考えるようになりました。

株式投資のサイトやYouTubeを見ていると、「損切り」ができないと勝つことはできないと知り、
ちょっと勉強しなければという思いで本屋でいい本がないかと探していたところ、
ある本に出会いました。

『株で儲ける!損切りの一番安い教科書』

これだ!!

タイトルにも「損切り」というワードがあったので、
即決で本を購入しました。

そして、貪るように読みました。

本の構成は基本的に左半分が本文、右半分が図解になっているので、
スラスラと読みやすく頭に入ってきやすい内容になっています。

今回は自分の頭の整理とアウトプットを含めて記載していきます。

本の内容

1.なぜ損切りは必要なのか
2.株価の動きを予測して損切りポイントを決める
3.相場の動きを読んで損切りするテクニカル指標
4.利益と損失の比率で損切りするリスクリワード
5.損切りの目的は「トータルで勝つ」こと

1.なぜ損切りは必要なのか

この章では、「迷ったら損切りすることが大事」という内容が記載されています。

「損切りするかどうか迷っているなら、今すぐ損切りする」ことが最善とのこと。

含み損が出ている場合は何の根拠があって持つ判断をしているか明確にすることが大事であり、
根拠のない含み損を放置しても何も改善されないので、迷ったら損切りを実行すること。

「口座のお金を減らしたくない」という感情に支配されると含み損が大きくなる。

買った理由に対して現状どのようになっているのかを客観的に振り返ることが重要で、
想定が崩れたら損切り。

投資において最も重要なことは「生き残ること」であり、
「儲かりやすい相場」まで生き残り、投資資金を確保しておくこと。

投資の世界で生き残る人は売買のルールを作り、
ルールを守ることで目先の損得に左右されがちな「感情」をコントロールしている。

損切りできない人は共通して「損切りできない理由」を探している。

それまで全く意識してこなかった根拠をこじつけて、
損切りしなくてもよいと自分を誤魔化している。

目的や条件なしに、単純に「損切りしたくないから」という理由で保有し続けることは避けるべき。

理由をこじつけて損切りをためらってしまう、などといった「迷い」が発生しないため、
損切りを機械的に行うのは「逆指値注文」を使うとよい。

テクニカル(株価チャート)を使った設定方法は、
視覚的にわかりやすく、初心者にもわかりやすい。

どの手法から始めるべきかわからない人は、
順張りを基準に損切りの設定を考えるのオススメ。

上方向にトレンド(上昇トレンド)が出ている銘柄を買うとトレンドが継続する限りは利益を狙うことができる。

一般的にPERは数値が低いほど割安、PEGレシオは1以下の時は割安。

PER

PER(倍)=株価÷1株あたり利益の来季予想純利益(EPS)

PEGレシオ

PEGレシオ(倍)=PER÷EPS成長率

目先の株価が下がっていても、
売上や利益が継続して伸びている企業は長期的に見れば株価も上昇してくることが多い。

損切りポイントは上昇トレンドが終わる場所が良い。

ローソク足が移動平均線を明確に下抜けるようなら「上昇トレンドの終わり」を示すことになる。

中期投資では、業績や割安度などの数値を重視して買う。定量分析を基準にして買う。

長期投資では、企業の成長ストーリーや同業他社と比較した際の強みなど、
「数値で測れない部分」も重視した分析、つまり定性分析を基準にして買う。

2.株価の動きを予測して損切りポイントを決める

この章では、チャート上で相場の流れが変わる場所を損切りポイントとすることが述べられています。

チャートを知識を備えた上で分析すると、今後株価がある程度判断できるようになる。

本書では主に「ダウ理論」と「チャートパターン」を扱っています。

まず「ダウ理論」。

ダウ理論はトレンドの有無を確認する際に非常に役立ち、
チャートパターンは一般的には「買う場所」を探す手法として知られている。

ダウ理論における6つの基本原則

1.平均株価はすべての事象を折り込む
2.トレンドは短期・中期・長期の3種類に分類される
3.主要なトレンドは3段階存在する
4.価格は相互に確認されなければならない
5.トレンドは確認されなければならない
6.トレンドは明確な転換シグナルが出るまで続く

損切りポイント設定を行う際に重要なのが、
6つ目の「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで続く」というところ。

ダウ理論は「トレンドが継続する条件」、「トレンドが転換する条件」をそれぞれ定義したものとなり、安値が更新されずに高値を更新するような動きが出れば「上昇トレンド」、高値が更新されずに安値を更新するような動きが出れば「下降トレンド」となる。

ダウ理論を損切りポイントの設定に活用する際は、
トレンドが転換する場所に損切りポイントを置く」ことになる。

継続・転換の状態について明確な判断基準を持っていれば、
トレンドが転換し、今後株価が下がることが推測できる。

トレンド転換の条件を満たすポイントに損切り(含み益になっている場合は利確)ポイントをずらしていく⇨トレール注文という方法がある。

チャートパターンとは、複数のローソク足を1つの「パターン(形状)」として認識し、上げやすい(下げやすい)形を判断する。

チャートパターン

1.ヘッド&ショルダー
2.ダブルボトム、ダブルトップ
3.三角持ち合い
4.フラッグ・ボックス・ウェッジ
5.フォロースルー
6.プルバック

1.ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダーは、トレンドの終盤でできる3つの谷(もしくは山)のことをいう。
山の高値を結んだ線(ネックライン)を上抜けることで、上昇が加速することが多い。
ネックを上抜けたタイミングで買いのエントリーを行い、3つ目の谷の少し下に損切りポイントを設定しておくとよい。

2.ダブルボトム、ダブルトップ

ダブルボトムは、下降トレンドの底で2つの谷を作ったあとに反転するパターンのことをいい、
ダブルトップは、その逆で上昇トレンドの天井で2つの山を作ったあとに反転するパターンのことをいう。

2つの谷の中間部分の高値から水平線(ネックライン)を引いておき、
ここを上抜けた時点で買いのエントリーをするのが一般的である。
一度ネックラインまでの戻しを待ってからエントリーすると、
損切りポイントを狭く設定することができる。

3.三角持ち合い

三角持ち合いは、株価の高値を結んだラインと安値を結んだラインの幅が狭まり、形状が三角になるチャートパターンのことである。

安値が狭まらず、高値が狭まるパターンを「弱気の三角」といい、逆に高値が狭まらず、安値が狭まるパターンを「強気の三角」という。

上下のどちらかのラインを抜けると大きな動きにつながりやすい。
損切りポイントは、安値を下抜ける場所に設定しておくと、損失を最小限に抑えられる。

4.フラッグ・ボックス・ウェッジ

フラッグは、安値のラインと高値のラインが平行に切り上げる、または切り下げることをいう。
ボックスは、安値のラインと高値のラインが水平、平行に並ぶことをいう。
ウェッジは、三角持ち合いと似た形状、高値と安値のラインの幅が狭いことをいう。

損切りポイントは、前回の安値、もしくは安値を結んだラインを下抜ける場所に設定する。

5.フォロースルー

フォロースルーは、以下の状態のことを指す。
①下降していた株価が反発
②反落するも直近の安値を下回らずに2回目の反発
③反発したまま直近の高値を抜く

損切りポイントは、直近の安値付近に設定する。

6.プルバック

プルバック(戻し)は、ブレイクアウトの発生後、ブレイクアウト前の株価まで下がり、再度反転して上昇する動きのことをいう。

ダマシを回避するために「プルパック(戻し)」を待ってエントリーするのがよい。

それにより、損切りポイントを高く設定することができる。

「ダマシ」とは株価がセオリー通りの動きをすると思われた直後にトレンドが反転することを指し、
高値圏での下放れは、高値圏でのもみ合いのあとに起きる株価の下落のことをいう。

高値圏のもみ合いからの下放れが発生した場合はすぐに決済する。

急騰からの急落は、逃げるべきチャートパターンであり、
上ヒゲのピンバーが出たら、急落のサイン、すぐに決済するのがオススメとのこと。

3.相場の動きを読んで損切りするテクニカル指標

順張りでトレンドに沿って売買を行う場合、トレンド系指標で分析を行うことで、売買の精度を上げることができる。

オシレーター(振り子)系指標は株価が「上がりすぎているか」「下がりすぎているか」を判断するテクニカル指標で、レンジ相場での逆張りで使うことが多い。

移動平均線はトレンド系の代表的なテクニカル指標であり、チャート上に表示することで、トレンドを視覚的に理解しやすくなる。

トレンドに沿った順張りの場合、トレンドが発生(もしくは継続)したら買い、トレンドが崩れたら利確・損切りを行う。

移動平均線は、「値動きの平均値を移動させたグラフ」のこと。

「5日移動平均線」「25日移動平均線」は直近の終値のそれぞれ「5日」「25日」の平均値を線で結んだものになる。

「平均値から見て、現在の株価がどの位置にあるか」というのはとても重要なポイントになる。

移動平均線が心理的な「境」として機能するという考え方は、買いのエントリーや損切りポイントを設定する際の基礎となる。

買いの勢いが強い

①移動平均線が上向き
②ローソク足が上

買いの勢いが弱い

①移動平均線が下向き
②ローソク足が下

移動平均線の上抜けや下抜けが起こった際には、その動きに合わせて売買が加速しやすくなる。

「ローソク足が移動平均線を上抜けたら買い、下抜けたら売り(利確or損切り)」を行えばよい。

株価の上昇中、一時的に株価が下がるタイミングのことを押し目といい、このタイミングで買うことを押し目買いという。

グランビルの8つの法則
買い

①横ばいもしくは上昇基調の移動平均線で、株価はそれを上抜け
②横ばいもしくは上昇基調の移動平均線を一度下抜けたものの、すぐに上抜け
③横ばいもしくは上昇基調の移動平均線付近で反発
④下降基調の移動平均線から大きく乖離して下落(反発を狙う)

売り

❶横ばいもしくは下降基調の移動平均線で、株価はそれを下抜け
❷横ばいもしくは下降基調の移動平均線を一度上抜けたものの、すぐに下抜け
❸横ばいもしくは下降基調の移動平均線付近で下落
❹下降基調の移動平均線から大きく乖離して上昇(反落を狙う)

④❹は逆張りの戦略

株価が移動平均線を下抜けそうになった時、利確・損切りすべきか、
グランビル法則②に則って買い増すべきか悩みやすい。

グランビル法則②では、下ヒゲを伴ったローソク足で抜ける場合が多いため「下ヒゲ+次の足で反転が確認できたら買い」としておき、移動平均線を下抜けたあとに、次の移動平均線の上に戻らなければ売りと判断するのが有効となる。

どのポイントのエントリーでも、
株価が反転して移動平均線を下抜け、次の足で移動平均線の上に戻らなければ損切りを行う。

移動平均線を使った売買戦略は、チャートパターンと組み合わせることで、よりエントリーや損切りの精度を上げることができる。

移動平均線を活用することで、損切り幅をより狭く設定することができる。

実際に移動平均線を使ってチャート分析を行う場合は、パラメータ(5日、25日といった日数の設定)や線の種類を吟味して、最もその銘柄にフィットした移動平均線を使うべき。

トレンドが強い場合は5日、10日移動平均線を使用することが多く、中期・長期的なトレンドを確認したい場合は75日、100日などの設定がフィットする。

短期線が長期線を上抜けたら(これをゴールデンクロス、GCという)買い、反対に短期線が長期線を下抜けたら(これをデッドクロス、DCという)売りという戦略もある。

この戦略はトレンドの初動や押し目がついたタイミングでエントリーでき、損切りの判断が明確になるというメリットがある。

4.利益と損失の比率で損切りするリスクリワード

「リスク=損失」「リワード=利益」のこと。

資産管理とは、「価格変動リスクを考慮した上で損失と利益のバランスを調整し、資産を損失<利益の状態にすること」。

リスクとは「収益のブレ(価格の変動)」であり、「リスク=危険度」ではない。

投資は必ず負けることがある
この事実を受け入れ、負けをコントロールすることで、最終的に資産を増やすことができる。

損切り注文を駆使して、損失額と利益額のバランスを調整し、損失額<利益額になるようにコントロールする必要がある。

投資初心者のうちは、とにかく勝率を上げることを重視しがちになるが、
ここばかりに注意が向くと「コツコツ利益を出してドカンと損する」という状態に陥りやすい。

「取りたい利益の幅」から損切りポイントを逆算する方法

損切り幅が狭いほど損切りが実行される確率は高くなるが、損失額は小さくなる。

「あらかじめ損切りポイントが明確に決まっている場合」の設定方法

建値(買った価格)以降、強い上昇トレンドが発生すると考えられるなら、リスクリワード1:3の位置にすると大きな利益を狙うことができる。

統計的な観点を活かしてリスクリワードの効率を上げると、利益の獲得に繋がる。

上昇トレンドが発生している状況でリスクリワード比率を上げすぎる(=損切り幅を狭くする)と、
肝心な長期の変動を取り逃がしてしまう恐れがある。

注意することは「できるだけ大きな目線で判断する」ことである。

トレンドの確認と売買判断は同じ時間軸で行うこと。

「1年間」「1ヶ月」といった一定期間において「トータルで利益を出す」投資を行えるようになる。

「株投資は損失が出るもの」という事実を受け入れた上で、
最終的に利益を残すことができるよう、俯瞰して考える必要がある。

損切り注文が執行されることによる損失を「経費」と捉えると、
より冷静に判断できるようになる。

トータルで利益を残すことを考えると、分散投資も有効な手段の1つ。

損切りを活用すると「一定の期間内で利益を残せているか」「口座全体で利益を残せているか」に注目できるようになる。

10回の取引のうち1回でも意図通りの利確・損切りができるようになるだけで十分成長したと言える。

大切なのは、残りの9回の取引でなぜ意図通りの利確・損切りができなかったのを分析する。

感情に任せて損切りポイントや利確ポイントを判断することは最も避けるべき行為である。

「損切りになった売買」「利益がでた売買」それぞれについて、
なぜそのような結果になったのかを冷静に分析して、次のエントリーに活かす必要がある。

計画性のナンピンを繰り返すことで、
投資の世界から退場せざるを得ない程、含み損を抱える危険性がある。

まとめ

読書するおじさん

本書では、損切りに重きを置いた内容となっており、
なかなか損切りできない人(自分も含む)にとっては勉強になります。

損小利大で1勝9敗でもトータル勝てればよいということが私には勉強になりました。

チャートを理論的に解説してあり、図解もあるため私には理解しやすい内容でした。

これから選定した1銘柄でこの理論に基づいた取引でどうなるか、
身をもって感じ、学んでいきたいと思います。

したっけ!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました